● カイン タピス / 額装(パギソレ)
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カイン タピス と呼ばれる
ヨーロッパ植民地時代に香辛料交易で栄えたランプン州(スマトラ島南部)の王族の祭礼布
駒縫いやミラーワーク
そして黄色い毛氈や緋色のラシャなどを用いてイスラム様式にて
花々が咲き誇る様子と、それらを囲むトゥンパル(鋸歯文はインドネシアでは豊穣の祈りを込めて用いられます)が見守って、周りにはターメリックの大地が広がっています。
2枚それぞれのハギレの状態で出会いましたが用いられた素材や手業癖が同じことからも
本来1枚の染織裂だったものかと。見比べてみますと、意匠として使われているフェルトの色が
上下(左右)で 黄色系 と 赤系 に分かれています。
その静かなる対比をお楽しみいただけるよう
一つの額に一緒に2穴のマット台紙をあつらえて額装したものとなります。
(静と動 はたまた 昼と夜 見方はもちろん自由ですが私には後者に思えたため パギソレ(インドネシア語で昼夜) とこちらの額装品を称しております)
こちらのタピスは、ターメリック色と赤、そして時折入る藍色の補色の縞織りの地裂に、
雲母を用いたミラーワークがきらめいています。(ミラーワークはインドから伝わったといわれています、鏡が人工的に作られる前は雲母の煌めきを祭礼布に取り込んでいました)
金糸や銀糸の駒縫い部分は
経年によりほぼ剥落しかつての煌びやかさの名残を残すのみとなっていますが
それがかえって華美すぎず穏やかな印象をもって日常の中
こちらの染織裂と向き合うことが叶うようにも思えます
華僑の移民も多かったインドネシア
駒縫い技法や渡来の獣毛裂は人の移動と共に大陸からもたらされたものを珍重し
用いたことと思います
経年と使用によりミラーワークやスパンコールの欠損などが数カ所に見られます
(ちなみにミラー自体の大きさは5mmほどと小粒で上品 光を受けると煌めきます インドにならって装飾とそして邪気除けも兼ねていたことでしょう)
たて よこ いづれでも掛けられます
季節や心持ちその他のしつらいにあわせておたのしみいただけますと幸いです。
(アクリル板は反射するため、内側に仕舞い込んだ状態で飾っております。
染料の褪色を防ぐためにも日がな一日太陽光が降り注ぐような場所へのしつらえは避けて頂いた方が○)
* 画像は基本的に屋内にて自然光撮影となります。
お色味は1−7枚目が現物に近いかと思います。(8から15枚目は光量が足りず、、装飾技法や状態に付いての参考画像としてご参照くださいませ)
最後の3枚 16ー18枚目は拡大レンズによる画像となります。
** 店頭展示販売品のため、経年による額縁やアクリル板の擦れ、保管箱の傷み、などがある場合もございます、布を保護する為のものとしての付属品である旨をご理解をいただけますと助かります。
*** 実店舗では現物をお手に取ってご覧いただけます。
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● カイン タピス / 額装(パギソレ)
古裂:
スマトラ島南部 ランプン州
19c中期-後期 頃
経緯共に 双糸木綿
天然染料 ターメリック 藍 茜
(ミラーワーク 雲母、木綿)
(スパンコール 銅板に金彩色 剥離しているパーツも)
(駒縫い 木綿糸に金属板を巻きつけた金糸と銀糸 ほぼ剥落していますがルーペで覗くと所々に金属板の名残りが見られます)
(アップリケ 黄色 毛氈/緋色 羅紗 大陸から渡ったものを珍重し装飾として用いたことと思います)
額縁:
木製 赤茶系/額縁の前面が三角形にトリミングされた額縁を用いることで額の面を減らし布が活きるよう心がけ選びました
外寸(縦向き)W416× D22 × L532 mm
マット窓枠寸法 (W134× L214 mm) ×2穴
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