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斜陽 / インド北部 Aari(アリ)刺繍

¥66,000 税込

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夕暮れ時の海に沈みゆく太陽の
斜陽のような刺繍裂に出会いました

100年ほど昔、インド北部の民により生み出された手仕事です。

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カシミール地方の伝統的な刺繍技法の一つ、Aari(アリ)刺繍
より自由な曲線を刺繍で描き出すため
また、面を埋めるために 鉤針(Aari=鉤) を用いて手刺しによるチェーンステッチが施されたもの。

絹本来の柔らかな生成り色の手紡ぎ糸がもたらす豊かな表情の素地は、
手縫いにより3幅が接ぎ合わされて
広げれば身を包み、三角に畳めば頭巾布となりうるサイズ感。

ピンと張った素地には、下描きののちに
特殊なかぎ針でまるでミシンと見まごうほど丁寧な針目で手刺しされた
チェーンステッチが全体を覆っています。

中央にはロータス、四方にはボーダーと呼ばれる格子状のフレーム、
そしてそれらの隙間を埋め尽くすように草花文様
風を受けてそよぐかのような表現の花々
一部分だけ刺繍の色味が明るい赤色で表現されているのは
完璧なものを人が作り出すことは神への冒涜にあたるとされることへの回避であり
身に纏った時に美しい情景が出るように
との配慮が感じられます
具象表現を禁じられていたイスラム美術の表現の中で、
精一杯の多幸への祈りの表現がなされているかのような布。

それから両サイドを縁取るフリンジ部分、
こちらも当然のように手で拠られています( 細やかなポワポワが大変愛らしい )

こちらのAari刺繍布は、
陸海路を駆使し交易と信仰を広めたイスラーム商人や、
メッカへと向かう東南アジアからの回教徒たちが、
巡礼を祈念し巡礼の途中の港などの交易所で求め
頭巾布やショールなどとして身に纏い
そしてまた巡礼者と共に世界各地へと渡り、今に伝わった布。

行き交う宗教文化に併せて
また使い手が身に纏う気候までも配慮して(巡礼の道は寒暖差が激しかったはず)
持ち得た技法と手に入りうる素材で柔軟に変容したカシミール地方の当時の民の
刺繍技量は言うまでもなくもちろん素晴らしいのですが

さて

宗教概念から一度離れてこちらの布と対峙してみた時に、
人間が根源的に欲する原風景のようなものが強く感じられ、手に取った次第です。

なんて緻密でそして儚なく愛らしい布。


● 斜陽 / インド北部 Aari(アリ)刺繍

カシミール地方

茜染め他

鉤針による手刺繍

絹地に木綿糸刺し

19c末から20c初頭頃

± WL ± 123 〜 125 cm ( 26,25,74cmの幅の布を接ぎ合わせて大判の正方形に仕立てて有ります )

+ 経年の間に、茜の染料が素地に色移りしています。
++ 地裂に経年により数カ所、擦れて穴の空いている箇所があります。(画像16-18枚目裏側から撮影した寄りの画像にてご参照ください、また載せきれぬ穴が他にも有ります)
+++ 画像19枚目、隅に一箇所38cmほどの裂けを手縫いで補修した跡が見られます。
++++ 画像14,15枚目は W70 D50 H71.5 cmの小さめのテーブルに掛けたものとなります、ご使用になる上でのイメージ画像として。

古い時代に作られ、人と共に生きてきたお品物です、経年変化も含めた現状を画像にてご紹介しております、併せましてご覧頂けますと幸いです。
( 他に必要な情報が有ればお問合せのほどお願い申し上げます! )

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よろしくお願いいたします。

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