交易の民の裂 - 2 / バンジャーラ族(20c初頭頃)
¥50 税込
SOLD OUT
別途送料がかかります。送料を確認する
この商品は海外配送できる商品です。
砂漠の交易の民、バンジャーラ族の染織布のご紹介です。
素朴さと力強さと繊細さ
多様な感覚、多様な技法が共存する様子に惹かれて手に取りました。
この度ご縁が有りました3枚の中から(集合画像 16.17枚目 ご参照ください)
右上の正方形(に近い)ポンポン付きのものを。
ーーーーー
年代は20c初頭ごろ、同種族の染織布の中では現存の稀有な古手のタイプになります。
祭礼の折に女性から男性に贈る合切袋として生まれ伝わったものではと察しています。
(2辺にのみ木綿の残糸が残っていましたので袋だった姿を回想してみました 画像14,15)
いづれ今の姿はタペストリーとして形を変えたもの。
( 一枚 裂 の姿に かえった と捉えています)
朴訥とした風合いの手紡ぎウール糸で全面に刺繍された土俗性の強いもの、
刺繍には、布の強度を高める実用としての役割も有ったようです。
全ておそらく大地の恵みからいただいた色
赤は茜やラックなど、藍、無染色ウールの生成り
邪視避けとされる十字文(内半分は羊のツノ付き十字に!)とミラーワークを彩る黄、
そして藍+黄の重ね染めの名残りをたたえた緑の色糸には生糸(絹)が用いられ、ウールとの対比で一層きらめいて。
ウール部分はチェーンステッチと、ボタンホールステッチ、シンプルなランニングステッチ
絹の部分はヘリンボーンステッチが
それぞれに異なる刺繍のテクニックが共存しています。
+ミラーワークでさらなる邪視避けの願いが。(所どころに欠損有り)
地布を埋め尽くすように(時に効果的に地の白色が生かされつつ)描くように針が運ばれています。
地布には、手紡ぎの木綿布が2枚から3枚ほど継ぎ当てられつつ重ねられていることからも
砂漠での日常の中、慎ましやかながら祝いのためにと作られた事がうかがい知れます。
多様な加飾テクニックが用いられるバンジャーラテキスタイル全般に共通することとして、
交易の民の大切な家族でそして私財でもあったろう羊や山羊であったり
実りをくれる木々、花や果実、空、風、光、身の回りに有った大地の恵
それらが身を守るための護符や多幸の願いのモチーフへと姿を変え、それぞれの部族の中で伝承されて来たもの。
子安貝には吉祥の願いが込められ、ミラーワークやポンポンの房飾りなどは邪視避けと装飾(護身も)を兼ねて。
多くは砂漠地帯の厳しい自然環境の中で作られたもの、
身を守る為の術や情報も少なかった時代に
自らの部族のアイデンティティを込めそして平穏な暮らしへの祈りのもとに
女性たちが針を運んだ手仕事です。
そして、想像してみてください、遊牧民の暮らし。
テントと家畜と針(何製かしらね)とラクダに乗る分だけの必要最低限の家財道具と
過酷だったであろう住環境、その中で生まれた染織布と言う事を。
交易の時代に方々で他民族と関わってきた民ならでは
多様な技法が取り入れられていながらも、バンジャーラ染織の持つ
特有の力強さと繊細さ素朴さのいづれもが含まれているのは
バンジャーラ族の知見の豊かさや気質、インドの大地のなせる技でしょうか。
現代の染織市場でもなかなかに稀有なタイプかと思われます。
現代の暮らしでは
日々のインテリアを彩るアートピースとして
当時の民の想いとその針仕事に心身で触れてみてください。
___
: バンジャーラ族 :
かつてアフガニスタンからインド北西部ラジャスタンに移り住み、
インド北部からは小麦を、南インド地域からは塩などを運搬し交換する交易を生業とした民。
19c中頃から、イギリス統治と各地での鉄道の普及に伴い(20c半ばには全鉄道が国有化)その多くが交易の需要と職を失い、インド中央部から南部周辺地域(デカン高原周辺)へと定住化を余儀なくされて行ったインドの交易の民、ジプシーのルーツとも言われる。
----------
● 交易の民の裂 - 2 / バンジャーラ族
インド
バンジャーラ族(インド広域に分布するため、製作地域不詳とはなりますが引き続き追い求めてまいります。)
20c初頭頃
± W48 L53 cm(ポンポン各± φ3cm は含めず)
* 製作地や材質、染料、技法などの詳細は上記の見解をご参照いただけますと幸いです。
(違っていましたら是非ご教示くださいませ!)
** 古裂ですので使用や経年によるスレや小穴、色抜け、染みなどがみられる箇所もございます。
画像と見解をご覧頂いた上で、ご不明点がありましたら先ずはお問合せ頂けますと幸いです。
*** 参考文献 • インド 大地の布 岩立広子著
• インドとパキスタンの染織 シェイラ•ペイン著
----------
★ ご注文時、配送料金のご選択間違いが増えております。
( 配送 をご希望の場合には 有償 送料をご選択の上ご注文くださいませ )
実店舗にてお受け取りご希望(¥0)の場合、狭い店ゆえになるべくでしたら 7日以内 にてお願い致しております。
→ 営業予定は等サイト内の BLOG にて随時、近日中の予定をご案内しております。
また、 ご注文メモ にご来店日の予定をお書き添えを頂けますと、梱包等でお待たせせずにお渡しのご用意が出来ますので助かります。
何卒よろしくお願い申し上げます。
FUCHISO
☆ If you wish to ship overseas, the shipping fee will differ depending on the country.
Please contact us first.
----------
#indianvintagetextiles
#banjaravintagetextiles
#インドアンティークテキスタイル
#インドアンティーク染織
#バンジャーラテキスタイル
#バンジャーラ
#バンジャラ
#インド大地の布
#FUCHISO
-
レビュー
(86)
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
¥50 税込
SOLD OUT