ラクダの腹帯 / ラバーリー
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ラジャスターンやグジャラートなどインド北西部、
辺境のパキスタンのシンド州周辺をラクダと共に遊牧し生きた砂漠の民
ラバーリー に伝承される プライ・スプリット と呼ばれる 組み紐技法 で作られ使われて来た ラクダの腹帯 に出会いました。
砂漠の遊牧民ならでは、
いつでもどこでも手隙の合間に作れるように
移動の折に荷となる織り機などの道具を要さずに原始的な手法 組む ことで作られた腹帯となります。
ラクダの存在はかつての日本に置き換えると馬や牛と同様に、
生活環境の厳しい砂漠地帯において、人々や水を運んだり、私財を積んだり、
荷車を引いたり
と、彼らの生活には無くてはならない家族同様の大切な存在だったと察します。
こちらの腹帯は、
ベージュとそれからこげ茶の山羊の毛(無染色)の手紡ぎ糸を先ずは2本併せて撚り上げて、
組み始めの糸を(織で言う緯糸になる糸)を木の枝に渡したのちに
更に2本取りで隙間の無いよう組み進めることで厚みと堅牢さを持たせています。
組まれた帯にはバイアスの特性上ほんの少しだけですが伸縮性が生まれます、
平坦ではない砂漠の中で荷が崩れぬように、
大切なラクダの体を痛める事のないようにのいづれも兼ね備えているように感じられます。
あくまでもこれは想像ですが、モチーフには重要だったであろう水にまつわるもの
満点の夜空に輝く星のような箇所、邪視除けも含まれることでしょう。
それぞれに異なる16種類の幾何学文様が
遊牧の合間に手を動かしたためでしょうか、約5cmから20cmと不均一なスパンで、
でも流れを絶やさぬように組み出されています。
画像では伝わりにくいかと思いますが、
その仕上がりの厚さは5mm近くも有る堅牢なもの、大変力を要する布仕事です。
今回のお品に出会い改めて背景を紐解く内に、糸を紡ぐところから組みあげるまで全てが男性の手仕事と知り、腑に落ちた次第です。
分割画像は帯の 両面(および寄り) を1枚の画像内で比較参照いただけるように加工しています。
画像11枚目ですが
組まずに敢えて残された糸が6.5cmほど有ります。
かつては交易のためにラクダに乗って移動するキャラバンを狙う盗賊たちがいたそうで、
硬貨などを入れた合切袋を荷物を抑えるラクダの腹帯に隠し仕舞う為のポケットが仕込まれていたそう、この糸もそんな風に使われていた名残りでしょうかー。
道具を用いることなく身一つで
自然からいただいた必要最低限の物を活かし手を動かして必要な生活道具を作り出す。
名もなき民の作り出したラクダの腹帯が様々な事を伝えてくれているようで。
* ところどころに経年による染みが残ります。
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● ラクダの腹帯 / ラバーリー
インド北西部からパキスタン南部
20c中頃
ラバーリー(ラバリ)
プライ・スプリット(Split Ply Braiding) = 組み紐
無染色山羊毛
± W8〜9 L236 cm (+エンドタッセル90cm)
◇ 岩立広子コレクション 「 インド 大地の布 」(著者:岩立広子さん)のP28,29 に、
今回のお品物と同時代と見られる幾つかの腹帯たちと共に、
荷を運ぶラクダに腹帯が巻かれている様子や、
ラバーリーの男性が立ったまま帯を組む姿など
20c後期のラバーリーの姿を残す貴重な写真が掲載されています。
書籍をお持ちの方は是非ご参照ください。(FUCHISO実店舗でも閲覧頂けます)
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